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読書メモ。流れゆく感情や気付きを少しでも留める。

資本論 (まんがで読破)

 

資本論 (まんがで読破)

資本論 (まんがで読破)

  • 作者:マルクス
  • 発売日: 2020/10/10
  • メディア: 文庫
 

「オリンピックの身代金」を読んでいて、マルクスについて全く分からなかったのでこちらを読んでみた。10分くらいで読める。労働者としての搾取という被害思考と、資本家側にもリスクの大きさがあることがバランスよく描かれていると思う。

 

こちらの記事も分かりやすかった。www.newsdigest.de

bizgate.nikkei.co.jp

 

共感できないところ

上述の文献からだと、前提の段階で概ね論破されている。

「等価交換=互いの商品が同等の価値を持つ」がおかしい

交換が成り立つのは、同じ物(お金も物の一種です)でも人によって価値の大小が違って見えるから

剰余価値=商品の価値は労働量で決まる」がおかしい

実際には、商品の市場価値を決めるのは労働者の働いた量ではありません。消費者の心に基づく選択です。私たちは買い物をするとき、商品の製造にかかった労働量を調べたりしません。

もしマルクスのいうように商品の価値が労働量で決まるなら、大規模な設備を使い人手を省く資本集約型産業よりも、サービス業など人手を要する労働集約型産業のほうが利益率は高くなるはずです。

 

ブランド物の洋服とユニクロの洋服じゃ労働量はあまり変わらなくても、商品価値はだいぶ違うわな。付加価値を出せなくて搾取というのはおかしい。

労働者から資本家側になる道もある。実際に漫画のロビンもそうなろうとする。それを奴隷というのはおかしい。

 

理解できるところ

全般的に共感できないんだけど、唯一理解できるのはここかな。

マルクスが私たちに伝えていることは、今の資本主義社会だけが選択肢ではないということです。こんなに貧困で不幸になるよりは、オルタナティブな世界があるということを考えれば、未来が開けるはずです。そのためには、おかしいと思っていることをおかしいと、はっきり声に出すことが大切だと思っています

 ただ、「おかしい」だけではなく対案を示すべき。